独断分析 vol.9
動画その13
https://vimeo.com/129200235
分類:殺陣
とても興味深い動画を発見した。居合の技術を殺陣に活かす研究をされている。
居合とは最小の動きで最速に動き、1手もしくは2手目には勝負がつくように研ぎ澄まされた武術だ。対して、殺陣は人に見せる為に、無駄な動きが散りばめられた演技だ。
当然、居合が人に見えるくらいの速度であれば、それはもう居合でなくなるのでは、とも思ってしまう。この相反する2つを研究するのだから凄い挑戦だと思う。
この動画の中で少ないが殺陣をしているシーンがある。
単純に、「カッコいい!」と思う人はいないのではないだろうか。
殺陣が「こじんまり」していると思う方がほとんどだと思う。地味、見映えしない等の感想が出てきそうだ。
では、下の動画はどうだろうか。(上の動画と同じ研究会さんです)
https://www.youtube.com/watch?v=aHklmkfdDyw
所作はこれまで見てきた動画とは天と地の差で上手い。そりゃ武術をされているのだから当然といえば当然だ。
また「抜即脇斬」「円月」「速抜」などは、そのままでも殺陣で使えそうだ。
だが「剣術・組太刀」については、アップで手元だけ撮ったり色々工夫をしないと殺陣として伝わらない部分が出てきそうだ。
「殺陣編」については可もなく不可もない。しかも最後の逆袈裟は見映えが良くない。
個人的な感想だが、抜刀からの1手もしくは2手目までは、さすが居合と言わざるを得ないほど、映像としても十分に見れると思うが、それ以上の手数がある立ち回りについては、見映えが悪くなるという結果ではないだろうか。
ワンパンマンのごとく、抜刀からの一撃だけで見せられる脚本があれば、面白いかもしれない。
とはいえ、この研究会さんには、殺陣にどんな進化をもたらしてくれるだろうと期待してしまう。
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