独断分析 vol.6

動画その9
https://twitter.com/ryota_imoto_new/status/785804949829459969


分類:殺陣2.5
さて、また「俳優&殺陣師」に登場してもらおう・・・
いつも通り「伸び代」にしたかった自分を押し殺し、今回は殺陣2.5にしてみた。
というのも、これが殺陣ではなく、現代所作であること、刀を使用している事。

そして、何故だかわからないが、この類の殺陣と称する動きをする方には、
1.刀をクルクル回すのが好き
2.自分もクルクル回るのが好き
3.足を狙って斬りに行くのが好き
4.たまにスウェイ好き
という特徴がある。

この特徴は、2.5次元の殺陣と称する動きをする演者に顕著に見られるものだ。
いわゆる流行りなのか。という事だけで殺陣2.5にした。

この動画に命のやり取りは感じられず、危機感も一切ない。芝居にも見えない。ただただ「カッコいいだろ!」と意気揚々と刀を振っているようにしか見えない。申し訳ないが、何も伝わりません・・・

そこに殺陣はありません。なので「殺陣師」ではありません。

では技斗か?
アクション俳優さんに怒られるだろう。どこを斬りに行っているかもめちゃくちゃ。
リアクションにもキレがなく、ただずっと単調に流れているだけ。

この動画を稽古と言い切る勇気に乾杯。
まだまだこれからなので、本気で勉強する事をお勧めする。

余談であるが、殺陣にこのようなイメージを刷り込みした作品、2.5次元のアクションを世間に轟かせた作品、が殺陣をする若い演者に影響しているのは言うまでもない。
「るろうに剣心」
だが、この作品に「殺陣師」の肩書きの方は、スタッフロールには出てこない。
名を連ねているのは、有名なアクション監督と北辰一刀流玄武館宗家六世の方々だ。
作風である人並み外れた動きや剣技を、アクション・スタントと剣術の融合で映像化したのだ。
この分野で「指導できる」とプロフィールに書きたいのなら「殺陣師」ではなく、その上の「アクション監督」を目指すべきだ。そうすれば「殺陣」というものが、刀を振り回すだけでない事がよりハッキリ見えてくるのではないだろうか。


動画その10
https://www.youtube.com/watch?v=UdIge_raJlY


分類:技斗
本日、2人目の「俳優&殺陣師」です。
こういう殺陣・・・いや技斗が好きなのだろうと、この方の動画を色々と拝見した。ジャッキー・チェンが好きなのかな?と思ってしまう。

というのも、上記の動画以外にも、所作以前に、得物が椅子だったりモップだったり、ハンガーや現代の傘だったりと色んな道具を使って立ち回っている。

で、純粋な殺陣の動画はないものかと、探してみると

https://twitter.com/isaosano/status/736869003486892032

殺陣としては、とても残念な動画がUPされていた。
斬る軌道、腰の入りも酷く、肩の上がり具合は初心者あるあるレベル。
殺陣師と名乗るには、お粗末な内容だ。
と思っていると、下記の動画を発見。

https://www.youtube.com/watch?v=q-KwZnoWjEo


完全に技斗。そして技斗のほうが得意なのだろうと判断できる。でもタイトルは殺陣。


この方は、技斗と殺陣を区別していないのかもしれない。
ネットあるあるで、「技斗」「アクション殺陣」より「殺陣」の方がヒット数があがると考えているのかもしれないが、紛れもなく「殺陣師」ではない事を自覚して頂きたい。
そして「アクション指導」とした方が、動画にある面白い発想力を評価してくれる人が多いのでははいだろうか。

殺陣についてアレコレ吐き出す