独断分析 vol.52
動画その71
https://twitter.com/CLUB48783976/status/1305395546341822464
分類:殺陣
基礎の殺陣の練習としては、とても良い動画と思う。
たった4手だが、色々と習得しなければならない技術が入っている。
1手目の真向の避け。
相手の間合いから外れるために、絡みと同じ歩数、後ろへさがっている。
刀は危なくないように下段に収めている。
2手目の胴切りの避け。
大抵の人が、回転の際に腰が浮いてしまう。この動画では腰が入ったまま回転出来ている。
刀を身の内で処理する事で、相手に当たる事が無いよう配慮出来ている。
3手目の袈裟の受け。
「受け」なので、一歩さがり、絡みの刀と合せる点を明確にでき、闘いの優劣も表現できている。
4手目の抜き胴。
この手だけ嘘をついている。本来なら絡みの真向は、真っすぐ前に進むべきであるが、芯の抜き胴との兼ね合いでこのように嘘をつく事は殺陣ではよくある。
芯が真向を避けながら斜め前に抜き胴する事が一番良いが、ここではお互いごまかし合いながらの表現である。
嘘をつかない方法と嘘をつく方法のどちらも殺陣技術としては必要な技術だ。
この嘘をもう少しごまかすため・成立させるために、大人の方が絡みの際には、この手を真向ではなく逆袈裟としている事からうかがえる。
また、全体と通して、刀を無駄に振っていない。特に胴切り、抜き胴などは刀を大振りしてしまう初心者が殆どだが、このお子さんは大振りぜず、綺麗に刀を扱っている。
このお子さんが、出来ていないのは回転避けの時の刀の処理くらいである。
未来が楽しみな殺陣の所作を見せてもらった。
0コメント