独断分析 vol.38
動画その52
https://www.youtube.com/watch?v=6Jdmk7Uolnk
https://www.youtube.com/watch?v=87CldCDW0d8
分類:殺陣
同じ立ち回りを稽古している動画だ。
上から見ていこう。
気になる所だけ、掻い摘んでいくが、まず全体を通して立ち位置が気にかかる。
3手目、袈裟。絡み二人の間に足を出しているが、画面手前の絡みに向かって斬りかからなければ、次の絡みが斬りかかる隙が無くなる。また、袈裟が遅い為に、絡みが待っている。早く回転するか、逆袈裟にして回転後に刀を振りやすくした方が良い。
4手目、真向を受け。前に出ながら受けている。後ろにスペースが無いためという理由もあるだろうが、次の手の絡みの移動の意味や受けた状況を加味するならば、芯は3手目で画面右下の絡み方向へ進み、4手目で画面左下へ退き「受け」。その際、受け方は右下にいる絡みへの牽制も兼ねて切っ先を右下の絡みに向けた上段受けが好ましい。すると右下の絡みは隙が無いために画面右上に移動する流れが自然とできる。
7手目、跳ね上げ。足運びを気にしすぎてしまったのだろう。この立ち回りにおいて、6手目で一人斬って終了ではないが、これで終わりです!というような抜き胴になっている。あと一人いる事は初めから分かっているのだから、歩幅を狭め、もう一歩踏み出して、もう一人の絡みの方に振り向く準備をすべきだ。
8手目、抜き胴。足が止まった。ここはそのまま抜けて9手目へつなげるべきだ。
次に下の動画だ。
この芯の方は、身長が高いこともあるのだろうが、腰が安定しない。腰を落として行う立ち回りにおいて、長身の方は腰の高さに充分気を付けた方が良い。そして何より切っ先が走らない。棒を振っているように見える。キレがない。
2手目、避け。この刀の扱いでは、絡みに切っ先が当たる可能性がある。上の動画の方のように刀を扱うべきだ。
3手目、袈裟。刀を振るのが遅い。しかも絡みもこの袈裟を待っていない。この手に意味がなくなる。稽古であれば、手を忘れていても待ってあげるべきだ。
4手目、受け。前に出て受けるのだから、絡みはもっと芯の方へ近づかなければならない。この距離感で芯が前に出て来なければ、絡みの刀は空を切る。
5手目、飛ばし。次の抜き胴のスペースを作る為に、画面左上への足運びは良いと思う。
今回のお二人は、互いに動画を見合い、足運びやタイミング、間合い等を確認し合って良い所、悪い所を指摘し合っても良いと思う。
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