独断分析 vol.22
動画その30
https://www.youtube.com/watch?v=01SJnueLXD8
分類:殺陣
ワークショップの稽古。主催は劇団、教えているのは役者さんのようです。
1回のワークショップで教えられる殺陣には限界がある。真向を振るだけで終わる場合も当然あるだろう。動画のお二人は何回目か分からないが、手前の方が股立ちを取っているところを見ると、初めてではない様に感じる。
しかし、立ち回りはめちゃくちゃだ。
殺陣をするに当たり、基本動作がそつなくこなせるようになることが、初心者がまず考えなければならない事だ。動画を見る限り、足運びはそれなりに習ったであろう感じの上半身と下半身のズレが見受けられる。そしてお二人が、お二人なりの演技を立ち回りに入れて奮闘しているのも十分うかがえる。
だが、ワークショップとしてこの動画を見る限り、言葉では「殺陣は演技」と言っていても、基本動作や所作も知らない人に演技面も含め、立ち回りをさせるのは、段階として早すぎると感じる。
動画の立ち回りを演技を付けない状態で綺麗に行えるようになるまでは、技術面を重点的に教えるべきだ。これでは「勘違い演技をしてる自分に酔っているだけ」となってしまい、ついには、その格好良くもない立ち回りを殺陣として認識してしまう。この力量で「特技は殺陣です」と本人が勘違いする恐れがあるのだ。
ワークショップ型の殺陣レッスンの恐ろしさを見た感じもする。
左手が遊び、無理な足運び、刀を振る軌道がめちゃくちゃ、重心のズレ、まだまだ初心者だ。良い所は全くなく、直すところしかない。短いワークショップの時間で多くを与えても身に付かない。少しずつでも確実にレベルアップできると謳うべきだし、その上で何度もワークショップに足を運んでもらうべきだ。
数年後には素晴らしい殺陣ができるようになっている事を祈る。
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