「切っ先」を考える
今日は殺陣の行うにあたって、最も重要な「怪我をしない・させない」為の刀の扱いを語っていく。
大体最初に教わるのは、刀を振り上げた時、切っ先が自身の後ろまで振りかぶる事については注意と説明がある。これはどこでもやっているようなので省く。
これ以外にも危険なものがあるので、分かりやすい動画を探してみた。動画で実際に当たってはいないが、こういった状況で、刀を人に当ててしまう事があるので注意すべきだ。
https://www.youtube.com/watch?v=VtjUpNru5c0
危険なタイミングは意識して刀を振って「いない」部分に潜んでいる。
上記動画を確認しながら進める。
【動画4秒】1手目の流しの後。返す刀が、流された「絡み」に当たる。
とかく千鳥などで「流し」の練習をする場合など、必死になってしまい、刀を外側へ広げてしまう。切っ先が当たらないように、内側を通し刀を次の捌きまで持って行く。
刀をどう動かすかを意識しなければならない。
【動画17秒】15手目の抜き胴の後。振りきった切っ先が、次の「絡み」に当たる。
【動画20秒】17手目の抜き胴の後。振りきった切っ先が、次の「絡み」に当たる。
【動画22秒】19手目の抜き胴の後。振りきった切っ先が、切った「絡み」に当たる。
この3つは、刀を振り過ぎが原因で起こる。
必要以上に刀を振り過ぎると、次の手に間に合わなくなったり、本来の手ではなく逆から捌きたくなったりする。どこまで刀を振るかを意識しなければならない。
そして次の動画に移る。
https://www.youtube.com/watch?v=pDUrX78IdNs
動画の後半【動画52秒】から4組の短い立ち回り練習がある。ことごとく全員「危ない刀の扱い」になっている。それは1手目と2手目の間だ。
反転しながら逆袈裟に持って行く時に、切っ先がクルっと相手側に回る。大体これが相手の頭を強打する。
自身の頭の上で刀を返すのではなく、相手のいない側(この動画だと、お互い外側)で刀を返すべきだ。
上記を知らない、または教えない教室や道場は私は信用できない。
殺陣は「怪我をしない・させない」が基本なのだ。教える側が「知らない・教えない」では話にならない。
どうしても殺陣を始めると「斬る」事に意識を集中してしまう。逆に言うと「斬る」時に怪我はあまりしない。意識してないところが怪我につながる。切っ先がどう動いているか常に意識を持っておくべきだ。
上段に構えた時、刀を真っ直ぐ上に振り上げたつもりでも、鏡で確認すると意外と傾いている、という経験がある人が多いのではないか。意識してても思っていたものと違ったりするのだ。
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