独自にカテゴライズ・その3
この分類記事も大詰めとなってきた。
最後に区別したい、、、というか。これは希望的な事になるのだが、殺陣や技斗もしくは、タテノや殺陣2.5を多少経験した役者さん、もしくは素人さんに対してのお願いでもあるし、
殺陣または技斗を教えている企業や団体にも改めて欲しい部分でもある。これは「全ての」と言いたいのではなく、殺陣という技術をさらに高めて欲しい願いを込めて、下記に心当たりのある方々に言っておきたい。
殺陣は時代劇で見られる格闘の演技である。
現代人が普段の動きのまま格闘してしまうと、それは技斗となる。その技斗でももちろん基本動作が存在する。となれば、殺陣は技斗より難しいと言える。
経験の浅い方は、時代劇の所作が身に着くまで相当な時間を費やさねば無理だと理解するべきなのだ。そして教える企業や団体側も知識がしっかりとしていないと、そこから排出される人は、殺陣としては箸にも棒にもかからない。
「殺陣」をネットで動画検索してみる。映画やドラマの殺陣シーンや、教室や団体の稽古風景、個人の殺陣やってみた的な動画などが山ほどヒットする。
が、検索上位の動画にすら、箸にも棒にもかからないクオリティーの「殺陣と称した」ものが存在する。検索上位という事は、良くも悪くもそれだけ多くの目に触れている動画という事になる。
また、「殺陣道場」や「殺陣教室」といった単語で検索すると、これも多くのサイトがヒットする。そのサイトで、「ここで稽古すれば、こんな事が出来る様になるよ」といった殺陣の見本のような動画をUPしているならば、習いたい人にも指針として役立つし、その団体にお世話になるかの判断がつく。稽古動画しかUPされていないサイトについては、信用度がかなり低くならざるを得ないが、これもやはり検索上位のところはある。
殺陣を商品として売っているのだから、見本みたいなものを見せて欲しい。あとは稽古する本人の熱意次第だと。
そして、一番腑に落ちないのがtwitterでよく見かけるプロフィールに「殺陣師」と自称している輩だ。こればかりは怒りさえ覚えるほどだ。殺陣としてのクオリティーが低い人が極端に多い、技斗としても成り立っていないものも多い、とかなり酷い有様だ。
殺陣師に失礼である。
殺陣師とは、役者の役柄や得物、立地や時代背景、シーン・場面の状況、カメラアングル等を総合的に考慮した上で手付をする。
何の知識も無く、ただ「刀の振り方を作れます」程度の実力で殺陣師と自称しないで欲しい。間違ってそんな人にオファーがあれば、これまた殺陣でない殺陣の完成だ。この類は小劇場での舞台やショーで、そこそこ実現されてしまうので、落胆する他ない。
私はこれらを殺陣としての扱いをしていないのは、文面から十分に伝わると思うが、これも現実だ。実力はないがその分、伸び代はあるという皮肉を込めて、これらを「伸び代」と呼ぼうと思う。
ともあれ、これらに全て悪意がある訳でもないだろうと信じたいし、殺陣が好きなのだと思いたい。もっと知識や実力を上げて様々な現場で鎬を削っていただきたい。
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