独自にカテゴライズ・その1

殺陣にグレーゾーンをもたらす原因を考える。

まず考えられるのは、ダンスだ。
殺陣とダンスの共通点は「身体を動かして表現する」という点だ。

私自身、ダンスの知識には明るくないので、ダンスをされている方からはツッコミが入る可能性は否めないが、殺陣とダンスの違いを挙げると、まず、ダンスは体を動かす事自体が表現だが、殺陣は芝居・演技としてアウトプットされる結果が身体を動かすことだ。

とはいえ結果、観る側からすれば「表現された動き」となる為、この点においては同じとなるかもしれない。なので、殺陣は「いわゆる普通の演技」と「ダンス」を掛け合わせた表現技法とも言えるかもしれない。

また、ダンスにも「日本舞踊」という時代劇がある。ジャズダンスやバレエとは一線を画す表現で、これらも所作が全く違う。

日舞では、刀を使った舞もあるが、そもそも殺陣よりも歴史が深い。日舞のルーツは芝居のルーツにも繋がる、ここを語り出すと殺陣では収まりきらなくなりそうなので、これ以上の言及は控える。

そして、このダンス群を混乱させたのが、コンテンポラリーダンスではないだろうか、ダンス界のハイブリッドだと私は思っているのだが、日舞ともジャズダンスともバレエとも違うが、何でもアリなこの「ハイブリッド化」が殺陣にも訪れているのかと思う。

コンテンポラリーダンスは「コンテンポラリーダンス」という固有名詞が付いたからいいものの、殺陣にはこういった固有名詞が付くものが無いのだ。
殺陣側から出てきたダンス寄りの殺陣、これを「剣舞」などと言っている所もあるが、剣舞はそもそも伝統芸能として存在する。
しかも、時代劇の所作を無視した刀を持ったダンスは、殺陣でもなければ剣舞でもない。
このパフォーマンスに対して、これはコンテンポラリーダンスだ、と言って貰えれば、私もスッキリするのだか、それだとコンテンポラリーダンス側からツッコミが入る可能性もある・・・このままでは殺陣という単語を入れたがる人が後を絶たないと実感する。

この厄介な代物に固有名詞を付けて、殺陣とは違うのだと区別して頂きたい。
この区別が無いという事も、殺陣が液状化する要因ではないか。

今後の投稿にも、長ったらしく書きたくないので、当ブログ内のみの固有名詞として、「タテノ」と名付けよう。イントネーションは「テクノ」と同じだと何だか楽しい感じになりそうだ。これなら、殺陣という単語を入れたがる人と、私の主張との間も取れそうではないか。

そして、次に投稿するだろうカテゴライズ・その2に続けたい。

殺陣についてアレコレ吐き出す